喪黒福造の
2016年大平透さんの訃報時に描いたもの喪黒福造の「出会ったら破滅する妖」みたいな在り方が好きでした。文庫版の後書きによると『ファウスト』のメフィストフェレスにヒントを得たキャラクターだったそうなので、やっぱり悪魔だったんだよな~と思っています……。おそらく『笑ゥせぇるすまん』のお話といえば「夢を叶える商品やサービスを紹介して契約を破ったら破滅する話」をご想像される方が多いのではないかと思いますが、実は他にもありまして「喪黒さんが率先して罠に嵌めて社会的にあるいは物理的に殺す話」や「実質ほぼ狂言回し、たぶん喪黒さんに会わなくてもこうなってたろうなという話」などもあるんですよね。原作第1話からして友達のいない男の孤独に付け込み罠に嵌め社会的に破滅させてから「これが私の趣味なのです……」で締めている。この人は喪黒さんの誘いに乗っただけで、なんの約束も破ってないのに。最終話付近の81話にいたっては、喪黒さんの誘いに乗らないように自分を律していた人を罠に嵌めてまで堕としていた。ひ、ひどい……。そうやって、喪黒さんは人間の堕ちる顛末を楽しんでいるなという感じがあります。私自身は、子供の頃にアニメ...