アニメ映画「メトロポリス」(手塚治虫作品)

日曜アニメ劇場 BS12 日曜19:00~
2月14日 『メトロポリス』

だらだら語る(長い)

本編ももちろん美しくて大好きなのと、
主題歌の効き目が強くて、聴きながら
かみしめているうちに何も作業が
手につかなくなるんですよね……。

いずれ闇に堕ちてしまうことが
運命づけられている存在が、自分の心を
失う前に、大好きな人の前から姿を消す歌、
でもこれはお別れではないのよ、
さよならなんてないのよと繰り返しながら
終わる、その曲が寄り添っているのは
ヒロインにして被造物たるティマの一生
なのだが、作中ではティマはそこまで
雄弁じゃないのが余計に切なくて沁みました。
ほかにもレッド公とロックの父子の確執
に転げ回りまして……「I Can’t Stop Loving You」
の流れるタイミングで情緒が
めちゃくちゃになるとか……とか……。

制作マッドハウスで作画監督が
名倉靖博さん(とんがり帽子のメモル、
ムーミンなど)なので、すごい画面密度で
かわいい手塚キャラクターたちが動きまして……。
キャラ部分はたしか手描きのセルアニメだったと
思うんですが(メカや背景などには3DCGもある)
可愛さと美しさに見惚れたり、ふいに
「これ全部描……」「設定画から描い……」と
なってゾッとしたりを繰り返しながら
観ていました。街の風景も素晴らしく、
広場を行き交うモブキャラ全員、仕草が違う
ところも初期の手塚作品のモブシーンを
想起させるので大好きでした。作業のおともに
流すと眺めてしまって何もできないので滅多に
観られないのが唯一残念です。労働用のロボが
『火の鳥』のロビタに似ていたり、ヒゲオヤジの
相棒に刑事ロボットの「ペロ」が出てくる
(元ネタは『鉄腕アトム』に出てくる、
ヒゲオヤジの愛犬で、ホットドッグ兵団の
兵隊ロボに改造されてしまう)とかも
おいしくてつい。ロックの女装シーンは
『バンパイヤ』からかな……。

あと、渋谷茂さんが役名のない
キャラクターで出ておられるそうで
ペルソナ2の黒須淳役のかたなので
なんとか聞き分けたいのですが
素人なもので、いまだにどの人か
わからないでいる。

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このヒロイン、アニメだと女の子
なんだが、原作の漫画だと、喉の奥に
スイッチがあって、手を無理矢理ねじ込むと
男女が入れ替わるという設定で……
手塚先生、手塚先生!!!!!!!!

(ストーリーは原作とかなり違います。)
(1927年の同名の映画とは別物です。)

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