Fate/Grand Order コミックアラカルト PLUS! SP 対決編 Ⅱ』発行おめでとうございます。私は今回は欠席なのですが、一足お先に献本をいただいていました。KADOKAWAさんありがとうございます。

霧月さんの村正vs但馬守の、映画のワンシーンを切り取ったかのように戦闘以外の一切を廃したバトル演出が、2人のストイックな精神性とリンクしているようにも感じられて素晴らしく、また、AUさんの、道満ならではの底知れない悪辣さと、それを断ずるディオスクロイたちの本質、その衝突の相性が印象的で、どちらも「このサーヴァントゆえにこうなった」というキャラクター性の分解・再構築とそれぞれの先生の強みが噛み合った贅沢なエピソードでした。

あともうほんの少しだけ中身に触れた話をしたかったけど、もしかしたらこれ発売まで待った方がいいやつか……と思ったので一応畳むやつ。

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村正と但馬守はやりかたさえ違えど、剣に一生を捧げたもの同士であるということに、剣戟という無言の会話を通じて改めて強く感じ入っておりました。凄絶な戦闘とは対照的にバトル後の空気がさっぱりとして気持ちが良かったのもこの2人ならではという感じで、印象的でした。

ディオスクロイと道満はどうやって戦闘になるんだろうと楽しみにしておりまして、道満の虎の尾の踏みかたに納得すると同時にこれは道満が悪いよ道満が……と思っておりました。戦いの在り方は魅力的な台詞回しに託され、ドラマは表情によって後押しされる感情の力に託されていて、思わずのめり込みました。

あと、細かいのですが好きなところ

・背後から脳天を狙う但馬守

・道満が唯一笑っていないコマ

というわけで担当サーヴァント登場回の感想でした。

担当サーヴァント以外のエピソードももちろん全て楽しく拝読しておりました。

まず色素さんの描かれる司馬懿の容赦のなさと奔放な始皇帝の表情が素敵でした!nipiさんのセミラミスと天草四郎はお互いに主導権の握り方をわかっている関係性が微笑ましく、以蔵vs景清のギャグ・シリアス・優勢・劣勢で二転三転する状況にはカワバタさんの掌で見事に転がされ続けました(但馬守見つけた!)。尾玉さんのイリヤとシトナイは表情がとにかく可愛くてコロコロ変わるのが愛らしくてそれがお互いの真面目さから来ているところがいっそう愛おしく、ロイストさんの斎藤一とビリーザキッドの、激しい戦いの駆け引きの中でお互いの共通するところ・違うところが掘り下げられていく様子が熱かったです。

どちらも夢中になって読ませていただきました。作家の皆様おつかれさまでした。これから読まれる方は楽しんでらっしゃいませ!

【若干不安になってきたので言い訳】

実際は読みながら「すげー!すげー!!」しか言ってなかったのですが、それだと献本をいただいておいてあまりにも申し訳ないので、なんとか脳漿を絞って「すげー!!」の正体を言語化しました。私の言葉の選び方が未熟なこともありまして、もしかしたら失礼に聞こえてしまう部分があるかもしれません。

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