4年間、新連載用ネームの準備を繰り返してきた
例の忍者ものですが
先日、担当さんとお電話していて
とうとうきっぱり、諦めることになりました。
長い間待っていてくださった方には申し訳ありませんでした。
同じ作品を長く修正しつづけるのが良くないというのは
過去の経験でわかっていたので、
3ヶ月〜半年に一度くらいのペースで
「キャラだけちょっと似てるけどストーリーは
全然違う」という大改装を繰り返していました。
この間に忍者元年が始まったり
忍者を広めるムーブメントが興ったりして、この流れに
乗り遅れたり、同じアイデアでもっと面白い漫画が
先に出てしまうのではないかと気持ちばかりが焦って
長い間空回りしてしまった気がします。
そろそろテーマそのものを手放さないといけないのかなと
この覚悟が決まるまでにここまで時間がかかってしまいました。
最後に作ったプロットだけはちょっと気に入っているのですが
ネームになる前の段階でお蔵入りが決定し
今はまだお見せできる状態ではありませんので、
いずれ同人誌などの形にして残しておきたいと思っています。
今作のためにまずは実際の刀に触れてみようと思いまして
居合の道場に通わせていただいたり
元々は苦手だった歴史の勉強を全くのゼロからやるのは
大変でしたが、発見も多くてとても楽しく、
また別の仕事で生かしていきたいです。
実は十代の頃に漫画家を志して、二十代で一度挫折してしまして
旧作バベルハイムは漫画連載として2回めの挑戦でした。
でも、旧作バベルハイムを始めた時は、
漫画家になりたいというよりは
ユージンを商業の舞台に持っていく、
そのための手段がたまたま漫画だった、という状況でした。
旧作終了時に改めてこれからのことを考えたときに
もう一度漫画家になりたいと思いまして
それなら挑戦したかったジャンル
時代物、SF、ミステリーは一本ずつ描けるといいなあと
夢想などしてたんですが
とりあえず、今はまだ時代ものが描けるタイミングでは
なかったんだなと思うことにして、
新しいテーマを頑張りたいです。それに、前述の三つ以外でも
描いてみたら面白かった、というものがあるかもしれません。