アブサン

先日投稿した緑色の瓶について

あれはアブサンというお酒で、その中でも
ラ・フェというブランドの「ENVY」という商品です。

アブサンにつきまして、
素人の受け売りで恐縮ですが
解説を残しておきますね。

アブサンは19世紀にフランスで流行したお酒で、
分類上はリキュールやスピリッツにあたるようです。
ビールやワインが4度〜12度くらいだとして、
アブサンは40〜90度くらいあります。

グリーンもしくは無色の透明な液体で、
水で割ると煙のように白濁するという
幻想的な特徴があります。
ニガヨモギを主成分にしており、
飲むとほんのり薬草のような香りがします。
甘口・辛口どちらもあります。

クラシカルな楽しみ方としては、
穴の開いた専用のスプーンに
角砂糖を置いてグラスに乗せ
上からポタポタと氷水を垂らして
少しずつ酒に溶かしていくという
錬金術の実験のような不思議な飲み方をします。

その歴史は、中世の霊薬のレシピを原型に
フランスの医師が蒸留法を確立し
薬酒として開発されたものが始まりで、やがて
食前酒として爆発的な人気を得たそうです。

しかし、度数が強く安価だったため
アルコール依存症に陥る人も多く、また
ニガヨモギを由来とする薬効成分が問題視され
芸術的なインスピレーションを与えると同時に
強い幻覚、神経麻痺、異常行動、自滅衝動などの
狂気をもたらせると言われてきました。

ちょっと検索すると
ゴッホやロートレック、ヴェルレーヌなど
芸術家が愛飲し身を滅ぼしたとして
「悪魔の酒」「魔性の酒」と、
なかなかの呼ばれようです。

結局、20世紀初頭に一度、製造販売が禁止されましたが
後の研究で、アブサンに含まれる薬効成分は
それほど強くないということが分かったため
一定の条件のもとで解禁され、近年、
再び飲まれるようになりました。

基本的に酒屋さんではあまり置いていない上に
風味も独特で高価なので、ご興味のある方は、
いきなりボトルで購入するよりも、
アブサンの飲めるバーでバーテンダーさんに
ご相談になると良いかなと感じます。
もしくはお試し用の小さいボトルのセットも
あったりするようです。

おすすめ記事:解禁されて10年、アブサンの人気が復活http://sakebunka.sub.jp/column/world4/archives/000610.html

【22:59】ちょっと修正

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